コラム

養老孟司『ヒトの壁』読み易い。わかり易い。最後は泣きそうになる。

やっぱり面白い。
どの話も面白い。腑に落ちる。感想は読みやすい。
そのとうりだなぁ。と思うことばかり。ずっとそうだよな〜と頷いていたら、
ラストの猫のまるの話に涙ちょちょ切れました。

今回凄く印象的だったのは、オリンピックについて。

五輪を自分と無関係だと思う人をできるだけ減らすような、
国民運動が五輪を機にできないかと思ったからである。

五輪といえばスポーツだという頭が固まっているのではないか。

身体性が優先するのは都市ではない。田舎である。
その意味で五輪が現在巨大都市中心に行われるのは基本的な矛盾というしかない。

ヒトの壁

ほんと。そうで。スポーツだけの話ではないはずなのに、
結局、スポーツの話だけに終始して、結果良かったね。
ってなってる気がする。
選手の活躍は胸を打つし、感動しました。もちろんそれは当たり前に素晴らしいこと。

ただ、オリンピック会場に関して言えば、
未だにテニスの試合会場であった有明のコート使えません。
馬術の会場であった家の近くの馬事公苑もバリケードがまだ張ってあり、
中を見ることが出来ません。
春の季節は桜がとっても綺麗な場所で、園中に入らなくても、
道路からその眺めを楽しむことが出来ました。
中に入ってないので真偽は不明ですが、桜もたくさん切ったと聞いてます。
お花見スペースもなくなったのでしょうか?

オリ、パラが終わって一年以上経ちます。
他の施設はどうなのかわかりませんが、撤収にそんな時間がかかる施設ってどんなだよ、、って。素人ながらに疑問しかない。
早くあの会場に行ってみたい!使ってみたい!
という祭りの余韻も含め大会の成功ではないでしょうか?
単純にテニスコートも減ってるんですよね。
似たような商業施設ってどんど立つけど、スポーツ施設ってどんどんなくなる。。
スポーツも都市には必要ないのかな、、

そもそも東京オリンピック誘致は、
これからの高齢化社会における莫大な医療費を抑えるために、
国民がもっとスポーツを身近に感じて、
運動をすることで健康寿命を引き上げようという目的があったようです。
養老先生がおっしゃっているように、
どうして東京誘致だったのか、開催時にはすでに、ほとんど意義がわからなくなってしまっていた。

もう、ほんとに何がなんだかわからない。施設もまだ使えない。
今回でオリンピックってどうなの?って思う人も増えたようにも思えます。
いや、ほんとにわからないことばかり、、
ここ2年ほど分からないことばかり、、勉強すると分からないことって増えるけど、それとはちょっと違うようなわからなさ。
そんな中、養老先生の本はわかり易い。毎回読む度なんだか安心する。
何回読んでも面白いですしね。ヒトの壁。今回も超絶面白いです。

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