wilsonとトレーニング

海星学院テニス部トレーニング

北海道海星学院高等学校テニス部のトレーニング指導に行ってきました。

お話しをいただいてから先生と何度もミーティング。
勉強熱心であると同時にトレーニングの重要さについてもご理解がある方で、
冬場でテニスコートが使えない中、
何が出来るか?
何をすれば良いか?
何をしたいか?

色々とアイディアを出しながら現状と課題を探り出し、
これも出来るね。こんなのは?こんな器具あります。
なんて話をしながら
おまかせします!!という力強いお言葉笑

どんななるかな?という楽しみと良い緊張感を持って生徒達と向かうことが出来ました。

外の気温は−3度。体育館はしっかり温めてありました。
まずは、『なぜトレーニングが必要か?』という話から。

ただキツいことをやるだけだったら簡単なのです。
受ける側も、もしかしたら何も考えないで済むので楽なのかもしれません。

もちろんそういう時間も大切。

苦しいこと、きついことはやらない!
とは言っておりません。
楽して勝とう!
なんて微塵も思っておりません。

ただ、
どうしてトレーニングが必要なのか?
なぜ?このエクササイズが必要なのか?
というのを選手やクライアントが
理解してやるのとでは雲泥の差が出ますよね。

指導者は『どういうメッセージを伝えたいのか?』


僕自身はもちろん意図や目的があってメニューを組み立てているのですが、

大事なのは本人が
『どうしたいか?』
『何を思っているか?』
『どう思う?』

自分で課題を見つけ、思考して取り組む。
僕ら指導者はそんな環境を作り出し見守るのがまず先決。
指導者の自己満足になってはいけませんね。

ということであまり喋り過ぎても良くないので笑

早速、練習、動きに入っていきます!
まずはウォーミングアップから。
『少し強度が高く、全身を動かせるもの』
という括りでウォーミングアップを提案。
あっという間に汗ばんでみんな半袖、短パンに。

そこからテニスの練習です。
監督から選手の紹介とテニスのレベルや動き課題を確認。

30分後。トレーニング開始。
動きの実技。加速とストップ動作。
早くは走れるんですが止まるのが難しいし、大事なんです。
テニスは縦横、切り返しなど色んな状況で動かないといけません。
そのためには止まることが大切。

そして、テニスは最も横の動きが多いので
横の動きのステップの確認とエクササイズ。
小さな移動、細かいステップ動作。
方向転換、早く移動。
出来るだけ低い姿勢で、動きやすいスタンスはどれ?
などを確認しながら。

意識的にできることと無意識にできることはまた別なので
エクササイズ中は細かいキューイング(指導)をしないことも多々あります。

男女一緒に見たのですが、みんなとても素直で熱心な子達ばかり。
自分達の時とは全く違うな笑
と思いながら、、
ペアや3人組になり、動きの確認をしたり、教え合ったり。

午後の最後は
バランスのトレーニング。
ビームと言って低い並行台のようなものを使って
遊びながらボールを使ったり、目を使ったり、
トレーニングはキツいだけでは面白くないですからね。
楽しんで、自分達でアレンジできることも大切です。

主体性を持ってやってほしい。
こうしたらもっと良くなるんじゃないか?
こういう効果が期待できるんじゃないか?

自分の身体に興味を持って欲しいという意図もあります。

そういう意味では生徒だけでなく、監督もとても熱心なので
安心して見てられました。
選手からの質問も多く出て嬉しかったですね。

あっという間の3時間。
もっとテニスをしながらトレーニングをしようと思っていましたが、
午後からは室内テニスコートでの予定でしたので
そちらでしっかりとボールを打ってもらう事にしました。

午後スタートは少しテニス練習をしてから
ミーティングです。
内容は『食事と睡眠』『目標の立て方』

3年前高校生の部活指導をおこなっているときも思ったんですが
睡眠時間が短い子が多い、、
食事も適当というか、、

食事と睡眠。とっても大事だし、最も改善しやすく
僕自身も高校生の時知りたかったことです。
大人になってからも役立つ知識。

肉食え!!(試合前は食べないほうがいい)
走れ、とにかく走れば全部鍛えられる!(そんなことない笑)
ストレッチは運動前後はしっかりやれ(運動前はやらない方がいい)
そんなことを若いとき言われてきました、、、

上記も大事なことかもですが 、目的を誤ってはいけませんね。

そうなんです。目的や目標も曖昧なんです。
これは、やっぱり難しい、、できている子ももちろんいますが
僕なんかも『優勝する。絶対負けない』ってそればっかで笑
気持ちは勿論大事ですが、
気持ち先行型。自分がどこにいるかわかっていない。。んです。
迷子の状態でゴール目指して走ってる状態です。
そりゃ辿り着けるわけない、、

長期的な目標を立てながら、自分が今いる位置を確認、
まず最初に確実に出来ることは何か?

そんな話を質疑応答を混ぜながら、
自分の目標、課題、今いる位置を書き出していきます。

昨年はほとんど試合も出来なかったですからね、、
そう言う意味では今の自分がどこにいるのか?
というのも難しいかも知れません。

みんな真剣に何度も書き直しながら書いておりました。

その後は
午前中やったものをおさらいしながら
テニスの練習をメインに
個別に選手を誘って動きの確認とその子にあったトレーニングを。

主に一年生は
身体の使い方、股関節の動きを。
二年生は
そこからもうちょっとアップデートしたものを。
一人一人にもアドバイスして、ボールを打ってみて。

秘密のトレーニング笑
ストループテストといって認知的スピードを向上させるものです。
こういう簡単だけど難しい、あまりやったことはない
というものを取り入れるのも面白いですよね。

後半は視覚のトレーニング、反応スキルを上げるものを楽しくやりました。
先日動画であげたものです。

笑顔と真剣な眼差し、みんなほんとに熱心で、ビデオに撮ったり、
すぐ質問が出てきたり、僕自身も嬉しかったし、感心しました。

学んで実践、行動すること。
自分にも言い聞かせてますが、
生徒達の姿を見て、自分ももっと勉強しなきゃなと。
改めて思うと共にやる気をもらいました。

高校生の体育の授業や部活にもヨガは取り入れるべき

次の日の午前中はヨガを。男子だけでしたが、朝ヨガです笑
これが面白かった!!
今、武蔵野大学でも『スポーツと身体科学』という教養科目で
非常勤講師としてヨガを用いた講義をしていますが
ヨガは高校生や大学生の部活や体育の授業に取り入れると面白いと思います。

というのは
高校生の身体ってまだ未成熟なだけに
身体自体がもっと素直で柔軟(体が柔らかいとかではなく)だと思っていましたが、思ったより偏ってるし、動かせない。

ただ、まだ真っ白なので
吸収が早く、集中力も高いため効果が強いように思いました。

そして、感覚力もやっぱり強いし、効果の感じ方も高い。

効果というのは具体的に言うと

  • 身体の不具合が取り除ける(肩こり、腰痛など)
  • ストレス解消、疲労回復
  • 呼吸力アップ
  • スポーツ、勉強への意欲促進、成績向上。
  • 精神の落ち着き

自分の体と向き合う時間ってほとんどないですからね、、
僕も高校生の時そんなこと思ったことも経験したこともなかった。
やっぱり落ち着きますよ。
生徒達の顔や雰囲気も全然変わりました!
精神の安定という意味でとても良いと思います。

ビデオに自分の姿を撮っている子達もいて
いや、ほんと熱心で感心しました。
自分の動きを見ることもそうないですからね。
あとで見直すのもとても良いです。

トレーニング、ミーティング、テニス、ヨガ
いろんなことが出来て、僕自身もいろんな喜びや発見がありました。
先生とも再度、課題や今後の展開についても深く話が出来て
非常に充実した二日間を過ごすことが出来ました。
今後の成長、活躍が楽しみであるのは言うまでもありません。

生徒達は何を受け取ってくれたのか?
僕はきちんとメッセージを伝えることが出来たのか?
もっと出来たことあるのではないか?


僕自身も反省や課題は尽きないですが、
生徒達の成長に携わることが出来たことを嬉しく思いますし、
こんな状況の中でも快く受け入れていただいて感謝です。
先生、生徒、保護者、学校関係者、ほんとにありがとうございます。

また、今後も継続してトレーニングを見ることになりましたので
生徒達の活躍をご報告したいと思います。