wilsonとトレーニング

海星学院テニス部トレーニング指導

北海道海星学院テニス部の指導に行ってきました。

2月に行ってから丁度2ヶ月。

今回は何をしようか?
何が出来るか?
生徒たちは何を望んでいるのか?

どんななるかな?成長や変化は?みんなに会えるの楽しみだな。
そんなことを色々と考えながら4時起きで空港へ向けて出発です。

まずはミーティングです。
インターハイ予選までのあと1ヶ月半。
今の自分の目標。今いる位置。チームとしての目標。を再度確認。
学年が上がってまた立ち位置や景色も変わります。
新一年生も入ってきてます!雰囲気も変わりますよね。

前回も会っているので今回はみんな少しリラックスしている様子。
前回から今日までの振り返りも含め、トレーニングの質問も多く出ました。

自分には『何が必要か?何をしたら良いのか?』
それもそうなんですが、
『何に悩んでいるのか?』
ということを理解するのも実は難しいのです。
そこにちょっとした気づきを与える。
いつもとちょっと違った刺激、変化、言葉を与える。考える時間を与える。
それが指導者の役割だと考えています。

難しいことする必要はなくて、
『簡単、明快、単純』であることがパフォーマンスアップには必須です。

あまり話が長くなっても良くないのと、早くみんな動きたそうなので笑
午前中は体育館でトレーニングだけをやりました。

まずは、ミニバンドを使った簡単なトレーニング、ウォーミングアップから。
ミニバンドは負荷が軽く、場所も選ばないのと、
意図したところにピンポイントで刺激を与えられるのでとても重宝しています。

一例です。(呼吸のエクササイズにつなげるハム、臀部のエクササイズ)
今回は主に股関節周りをミニバンドでトレーニング。
いつも股関節の重要性は話していますね。
アスリートにとって股関節を使えるか、動かせるかはとても大切です。
腰痛や膝痛など怪我の予防にも繋がりますね。

呼吸は人間の動き、健康の絶対不可欠要素なのです!

そして、今回一番のトピックであり、やりたかった『呼吸』のトレーニング。
前回ヨガをした時に思ったんですが、
良い悪いではなくて思ったより身体の偏りがある。

ここにアプローチしたいな。どうするのがいいのだろう?
っていうかやっぱりここ(呼吸)からだな。
と感じていたのと
みんなで一緒に出来て、普段から一人でも出来る簡単で明確なもの。
テニスやスポーツだけでなく、
身体にとって凄く大事で今知っているととても役に立つもの。
そして、呼吸を通じて自分と向き合う時間を作るという意図も含めて。

呼吸ってめちゃくちゃ大事なんですが、
いきなり、『はい。呼吸やりましょう!!』ってやっても
呼吸??いやいやそれより動きたいんですけど。よくわからないっす。
ってなるので笑

満を辞して、『呼吸』です!

まず、呼吸状態テストです!
今の自分が呼吸が出来る状態であるのか?からチェックです。
これ面白いんですね。
『え?マジ??嘘でしょ?』みたいになるし、お互い会話も弾む。

その後、寝た状態で自分の呼吸の状態をチェック。

吐いた方が楽か?吸ったほうが楽か?
お腹が膨らむのか?胸しか膨らまないのか?
呼吸しながらどこに力が入るのか?どこが動く感じがするのか?

などなど、その後、色んなポーズでまた呼吸のトレーニング。
ただの呼吸だけなんですけど、
『ここつりそうです、、』
『苦しいっす、、』
『辛いっす、汗かきます、、』
って声が出てくるんですね。

呼吸によってメンタルの安定と体幹の安定が得られる

そして、やっぱ吐けないんです。。
息は吸えるんです。それはそうなんです。死なないように吸気筋ってたくさんあるんです。

それに深呼吸って『息を吸うこと』を主に教えられてきませんでしたか?

吐くほうが大事なんです。

吐くことで副交感神経も優位になります。緊張を和らげることも出来ます。
心も安定するので、疲れも取れやすくなりますね。
呼吸と体幹はセットです。重心を下げることも出来ます。体幹の安定には欠かせないのです。

風船の呼吸トレーニングもやりました。
少し抵抗がかかるので、トレーニングっぽくなりますね。
なかなか膨らませないんですね。顎が痛くなったり、顔真っ赤になったり。
息がいかに吐けないかを実感することも出来ます。

浅い呼吸であると
頭が前に出る、首が短い、背中が曲がっている。など
身体にも無理のある姿勢で居続けることで、神経も過敏に緊張し痛みに繋がります。
まずは怪我をしない。そして痛みのない快適な身体でいること。

トレーニングやヨガを通して
『呼吸の最適化』という目的をもって指導しています。
呼吸が出来る身体作り。ですね。そのためにトレーニングメニューを組み立てます。

それから午前中はまたテニスの動きの確認と個別で話を。
あっという間の3時間。

午後はテニスコートで実際の動きと繋げたり、
ボール出しなどテニスの練習と個別でトレーニングを。

2ヶ月前に比べると凄く良くなってるんでビックリしました!
先生のもと、しっかり練習に励み、試合も重ね経験も積んでいるんですね。
全体的にテニスのレベルも上がり、動きもとても良くなってました。

『全体でのトレーニングもやってますが個人間でも自主的にトレーニングやってますよ』
と先生から。
遠征でもトレーニンググッズ持参していたそうです。
そういう話もホントに嬉しいですよね。
色んなものに触れて主体性を持ってどんどんチャレンジして欲しい。
そんなきっかけ、お手伝いが出来れば。そう思ってます。

テニスの練習が一番大事です。技術練習が最も大事。ですがその技術を活かす為にトレーニングが必要です。

ただ、テニスだけをやっていっても、
コートを早く走れるようになるわけではありません。
ボールに追いつけるようになるわけでもありません。
速いボール、強いボールを打てるようになるわけでもありません。

技術を高めるための土台を大きく広く作る。
それがトレーニングの目的です。

土台が広く大きく出来上がれば、その上にどんどん積み重ねることが出来ます。

あの一回のスーパーショットがマグレでなく、継続して出来るように。
自分のものに出来るように。そのためのトレーニングです。

そして、何よりトレーニングをすることで怪我も防げます。

トレーニングしている選手としてない選手だと3倍怪我の確率が上がるそうです。
それはそうですよね。同じ動作、同じ動きばかりしていると、
同じ箇所が疲弊して、怪我に繋がりますよね。

そんなこんなで、あっという間に6時。時間が経つのが早かったですね。
1日目は終了です。

二日目。この日は午前中、2時間だけ。
ますは、ヨガを。前回は男子だけだったので今回はみんなで。

ヨガ。やっぱり良いですよ!!ほんとにオススメ。
相反するものを取り入れるのも大事!
柔軟性を高めることだけが目的ではありません。

脳がたくさんの情報を受け取ることで、身体に変化が生まれる

ヨガが初めての子もいて、みんなとても辛そうでした笑
普段使わないようなポーズ、意識してない身体の部位。ゆっくりな動作、
動かしたことない関節、伸びている筋肉。

呼吸も前日やっていたので、おさらいも兼ねて、
呼吸に意識を向けること。

レッスン中ビックリする子もいました。
身体が変化するんです。『おお〜』って声が聞こえるんですね。
柔軟性を求めるわけではないんですが、
あれ?床に手がつくようになってる。背中が動くようになってる。
最初全然出来なかったポーズが出来るようになってる

終わった後も凄くリラックスした様子でした。
顔も雰囲気も違います。
『身体の変化に気づくことが出来た。』
『ヨガの最後の寝てる時の記憶がない笑』
『呼吸が凄く深くなった。当たり前のことさせ出来てなかったと気づけた』

という感想が出ました。
高校生で自分の身体と向き合う。ってなかなかないですからね。
どうしても『もっと、もっと!!』
って足すものばかりになりますが、引くことも大事。
ヨガや呼吸はそんな最適なツールだと思います。

その後は動きました!
SAQ(スピード、アジリティー、クイックネス)ドリル。
これはBlazepodというトレーニングギアを使って。
タイミングで光るので一瞬で判断してタッチするというもの。

最初は個人戦。で誰がたくさんタッチ出来るか?
放っておいたら、ずっとやってましたね笑
ただ辛いダッシュなんですが笑

最後は団体戦です。盛り上がりますね〜やっぱり楽しそう。
そうなんです。部活って楽しいよな。と改めて思いました。

二日間あっという間でしたね。みんな真面目で熱心。
こうやって呼んでいただいたことにも感謝ですし、
とても豊かな時間をいただき、たくさんの刺激を受けました。

1年生からは
『トレーニングがなんで必要なのか?全く理解出来なかったけど、今回教えてもらって重要性が身に染みました』
2年生『トレーニングが必要性や効果を感じれるので続けたいと思います』
3年生『結果という形で感謝の気持ちを表したいと思います』

という言葉をもらい。
僕自身もエネルギーをもらうことが出来ました。
学校、先生、生徒、保護者のみなさんありがとうございます。
今後もしっかりとサポートしたいと思います!

インターハイ予選まで丁度1ヶ月!
まだまだ強くなれます!!みんながんばれ!!